ご主人様と雌犬あいとの日常

愛しいご主人様との日常をひっそりと。

躾②





土下座


これは、お仕置きを受ける為の姿勢。


必死に縋ってお願いをする為の姿勢。



そう頭では理解していても

身体は全く言う事を聞かなかった



これは昨日躾して頂いた時と同じ感覚


辛くて苦しい快楽を忘れようとしていたはずなのに一瞬で引き戻されてしまった





「っふ……ごめんなさい…


ごめんなさいっ…ご主人様」






キツい。






ただこうやって謝っているだけなのに


勝手に締まってしまう感覚と疼きでどうにかなってしまうのではないかと思った



「惨めに謝れ。何度も何度も」




そう言われると頭が真っ白になってしまった



土下座しながら快楽に浸るなんて。


もう自分がどれだけ情けないのかを自覚していても止める術はなくなり、いっそ全て委ねてしまった方が…とさえ思う様に



そんなぐちゃぐちゃになった私の体を、ご主人様は優しく私の名前を呼びながらより深い快楽に浸らされてくるのです




「っひ、っひ、いくいくいくっ!」




「だめだよ」






分かっている。


絶頂しちゃいけないのは分かってる


だってご主人様の命令は絶対なのだから。






でもこんな生殺しの快楽じゃあ……



それでも私の意思は

ご主人様の言い付けを守ろうと必死





けれど必死になればなるほど理性がガリガリと削られて行き、ご主人様の命令や言葉に耳を傾けるだけで何度も腕の力が抜けて、その度に慌てて腕に力を込め立て直していた





「ああ゛…ご主人様、きもちいいっ…です」



頭の中にご主人様の言葉が響く



それは重くて、熱くて。



呂律も回らなくなる手前まで来ていた

(もしかしたらなっていたかも知れません)



散々疼かされてどうしようもなくなってしまった体は、とうとう悲鳴の変わりに何かがボタッと溢れ落ちてしまいました



それはご主人様の言葉と同時に徐々に歯止めが効かなくなり、太ももを伝って下へ下へとと溜まっていってしまった





「やっ、出ちゃう…出ちゃいますご主人様!気持ちいい…きもち…ああっああ」





どれくらい濡らしてしまったのかは分からないけれど足元が冷たく感じたのは確かでした




きっと

絶頂に匹敵するほどの気持ち良さ。




けれどまだイッてない




ご主人様の顔を見ながら言葉を聞きながら何もしてないでもビク、ビクッと反応したかと思えば快楽で体が跳ねてしまっていた




それでもなお、一生懸命に土下座の姿勢を保っていようと必死だったのを覚えています




ビクビクとしてしまう身体に力を込めないと支えられない腕。無理やりと言ってもいい程自分を奮い立たせていた



けれどそうしないと、ご主人様の命令を破ってしまうことになってしまうから。



それだけは絶対に



どれだけ快楽に呑まれていてもそれだけは

自分の中で守りたいものでした






でもご主人様はそんな私の努力を簡単に叩き潰すかのように快楽で捻じ曲げてしまう



お優しいのでしょうか



それとも…。






「お願いしなさい。

床に頭を擦りつけながら何度もだよ」






ご主人様は、何が何でも絶頂させようとしているのでしょうかと思うくらい



「あっ、ああ


い゛っ……きたい、いっ、ああっ!!


お願いします…お願いします、ご主人様」




「土下座は気持ちいいね」



そうやって何度も何度も繰り返される言葉に私の身体はまたも制御不能になってしまった



ご主人様の言葉で何度も絶頂しかけ


ご主人様の命令で何度も重い疼きに苛まれ


だらだらと流れ落ちていく体液









けれど

当然絶頂なんてさせてもらえない



あと一歩という所…どころか本当にギリギリ絶頂する瞬間のスイッチを何度も押される




きっと、そういうお仕置きなのでしょう




逃げ場もない体と心と理性にとっておきの快楽を流し込んでいくお仕置き。